本施設で採用している接触酸化-生物処理方式は、固定型の接触ろ材を生物処理槽に充填し、そのろ材の表面に固着した好気性の微生物による浄化作用を用いて処理する方式です。本工場では、生鮮魚などの水産加工物の排水中に含まれる、腐敗性の有機物やノルマルヘキサン抽出物質量が多く含まれますが、この接触酸化-生物処理方式で運転することにより、年間を通して安定した良好な処理水が得ることができます。
生物処理方式の利点の一つに、メンテナンスが容易な点が挙げられますが、特に接触酸化方式では、一旦、微生物がろ材へ保持されると、安定して生物処理槽に保持できることから、水質が非常に安定します。また、本施設は、設置コストとメンテナンス性を最大限に高めるために、半地下方式を採用し、処理の過程で発生する臭気についてはスクラバー方式の脱臭装置も併設し、臭気を無害化し排出しています。
原水 | 処理水 | |
---|---|---|
生物化学的酸素要求量(BOD) | 420 | 6.3 |
浮遊物質量(SS) | 60 | 4.0 |
ノルマルヘキサン抽出物質含有量 | 22 | 0.5未満 |